夏にときめく

              
      
    夏がくるたびに
    何かよいことが起こる予感がして
    いつも胸をときめかせた
    結局何もないままに
    夏は過ぎ去ってしまうのだが
    たまらなく夏が好きだった
    夏にときめいたあの頃
    未来図はほとんど白紙で
    夢の網を飽きることなく
    張りめぐらせたものだった

           夏がただ暑くて
           だらしいだけの季節に
           なってしまったのは
           いつからだろうか
           青春からの距離が
           遠くなるにつれて
           夏は嫌いな季節に変わっていた
           未来図はすっかり褪せ
           夢もしぼんでしまった

                  青春のエネルギーを
                  思い出したくて
                  褪せた未来図を取り出してみると
                  まだ余白がわずかに残っている
                  伸びきったぜんまいを巻き直して
                  この夏は
                  もう一度ときめいてみよう
                  明日という日を
                  希望色に輝かせるために