人は生きて人

              
     


    生きるということは
    哀れなことである
    楽しい時間は
    たちどころに昇華して思い出となり
    嫌なことは
    いつまでもネバネバと
    まつわりついて離れない
    夢は次から次へ破られ
    後悔ばかりが
    積み上げられていく
    苦労して自分を築き上げても
    死が非情にも崩し去ってしまう

    生きるということは
    哀れなことである
    けれども人は生きねばならない
    辛くとも 寂しくとも
    人は生きてこそ人である
    生きてこそ
    思い出があり 後悔がある

    生きるということは
    哀れなことである
    ドラマの最終回は必ず死である
    けれどもその日までは
    生きねばならない
    ボロボロになるまで生きねばならない
    苦しくとも 悲しくとも
    人は生きてこそ人である