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第31号ニュースレター

私の感じたここちよい景観 高月鈴世
2003年度の事業計画
ホタル自生環境調査について  理事・事務局長  岩田真次
編集後記


私の感じたここちよい景観 高月鈴世

そのときどきの気分とここちよい空間

わたしが育ったのは海に程近い場所。
響灘に沈む夕日を見て大きくなった。

はじめてここを離れた時、
海もなく、川もないところに住むことになった。
潮の香りがしないことを、とても寂しく感じた。
けれど、「住めば都」。
そのうち海のないさみしさはどこかへ行ってしまった。

あれから10年以上が過ぎ、
わたしはまた海のそばで暮らしている。
海のある風景は
わたしにとって当たり前のはずなのに、
毎日の喧騒が潮風を疎ましくすることもある。
そうして時々、海のなかったあの場所がなつかしくなる。

見慣れた海は
気まぐれなわたしの気分次第で見え方が変わるけれど、
この静寂はきっとどんな時も変わらない。
一体どれくらいの時間を重ねたら
この静寂が生まれるのだろう。

毎日の潮の香り、波の音。時々思い出す静寂。


2003年度の事業計画

自主事業

1 冊子「景観からの地域づくりー“手作り景観賞”を振り返ってー」の発行
 1992年以来、今までに8回の“手作り景観賞”を実施してまいりました。この度、この8回の活動を振り返り、併せて景観についての思いをまとめ、冊子「景観からの地域づくり」として発行します。相変わらずいろんな方々にご迷惑をおかけし、多くの方に景観に関する原稿の提供をお願いし、様々な方に読んでいただける冊子にしたいと考えています。

2 「地域づくりフォーラム」の企画
 テーマ:自然と人との心地よい関係を求めて    実施日:9月6日(土) 10:00?19:30
 会場:大寧寺(長門市湯本温泉)         内容:同封のチラシをご覧ください。
 工業化の進展の中で、私たちは、当たり前のことである自然との関わりについて考えることを、余りにも忘れてしまっています。私たちはもっと自然と仲良くする必要があるのではないでしょうか。そのためには、昔の人々が普帳に暮らしていた循環型の生活を見直す必要があります。今日では、生産性の向上により、自然な状態では循環型の暮らしは出来なくなっています。意識的に取り組まなければなりません。そして、様々な形で地道な努力が進められており、それらを「循環型地域づくり」という旗の下、お互いに連携していくことが大切になっています。
 山口県の文化発祥の地長門で、自然と人との心地よい関係について考えてみませんか。
 なお、本企画は上記の冊子と併せて、(社)山口県建築士会山口県地域貢献活動支援センターの助成事業として取り組めることになりました。

 3 循環型地域づくり研究
 日置町を対象として、関連団体や地元の方々と循環型の地域づくりについて研究します。地元での「富山型民間デイサービス施設」(高齢者から赤ちゃんまで、障害者も健常者も、一緒にデイサービスしようという施設)づくりに循環型農業を組み合わせて、福祉・農業・環境の融合モデルの構築と、実験的な拠点づくりを進めたいと考えています。
 なお、この事業については、コミュニティケア活動支援センター(東京)の助成事業に応募中です。


受託事業

「やまぐちホタルネット」の事業実施
 9月に予定されているプロポーザルにエントリーすることにしています。

支援事業
 
 昨年度に引き続き、「やまぐち住環境・福祉機器支援ネットワーク」、「山口民家再生研究会」、「山口近代建築研究会」、「宇部環境文化研究会」に人的かつ資金的に支援することにしています。



ホタル自生環境調査について

理事・事務局長  岩田真次

 地球温暖化、大気汚染、ゴミ処理などの環境問題を考えるとき、これらの対策の一つである環境負荷低減から、環境にやさしい生活の有り様つまり人と自然との関わりを生活のレベルで見直すことが求められます。
 自然環境のシンボルであるホタルは山口県の天然記念物であり、人と自然のバランス関係を図る格好の生物です。また、農業においては食品の安全性からも地産地消が叫ばれ、健康に良い旬の食べ物が確保される循環型の農業形態が注目されています。そこで、ホタルの自生環境と農業形態の関係を調べることによって、これからの地域づくりにおける自然と生活とのバランスのとれた関係を考えてみたいということで、この調査研究が計画されました。
 今回の調査研究には、農業土木専攻の山口農業高校・大津久美教諭と生徒さんが学科研究として取組まれます。大津教諭は、棚田研究のほかグリーンツーリズムなど農業経営の明るい未来を目指した研究テーマにも挑戦されています。

1. 目的
  山口県の中央部を流れる椹野川流域において、農業形態の状況とホタルの自生環境を調査する。 これにより、農業形態がホタルの自生環境にどのような影響を与えているかを明らかにする。 

2. 担当
  ・山口県立山口農業高校 大津久美教諭研究室(調査研究)
  ・やまぐちホタルネット事務局(企画・サポート)
  ・NPO法人まちのよそおいネットワーク(資料提供)

3. 期間
  平成15年6月?12月(12月やまぐちホタルネット総会・報告会)

4. 内容
(1) 椹野川流域の農業形態調査
   椹野川流域における農林業の事業形態のデータベースは、山口農林事務所から資料提供を受け  る。また、椹野川支流のデータは、山口県河川課から資料提供を受ける。これらの資料および現  地確認調査から、椹野川流域の農業形態と水系の関係を読み取り、農業固有の形態とため池、河  川の規模、水裏、水温などの関係を明らかにする。
(2) 椹野川流域のホタル発生状況と自生環境調査
   椹野川流域のホタル発生状況は、昨年、一昨年実施したNPOまちよその調査報告書を参考と  する。また、やまぐちホタルネット会員、山口ホタルの会の情報も活用する。自生環境について  は、やまぐちホタルネット岡迫会長、山口ホタルの会児侠会長から資料提供を受ける。
(3) 農業形態とホタル自生環境の関係調査研究
   (1)、(2)の調査結旺は、椹野川流域マップまたは模型にプロットし、農業形態とホタル自生環境との関係を分かりやすく表示する。このマップまたは模型をテーブルに置いて、ホタルネット関係者が合同でディスカッションし、相互の因旺関係などについて意見交換する。意見交換の  場は、やまぐちホタルネット総会・報告会とする。
5. 報告
  調査、研究内容は、やまぐちホタルネット総会・報告会で発表する。また、報告書はNPO法人まちのよそおいネットワークホームページに掲載するとともに、やまぐちホタルネット会報(特集 号)として印刷し、会員および関係先に配布する。

 これからの循環型地域社会の形成を目指すためには、生態系が成立した自然環境への接し方と日々の生活のあり方を考えることが重要です。加工品の利便さと手作り品の味わい深さ、週末のゆったりした生活と地域でとれる旬のスローフード、多忙な日々における便利なファーストフードなどについて、決して偏ることのないバランス感覚を養うために、自然の営みを人の生活との関係で再考してみることも必要ではないでしょうか。


 地球温暖化、大気汚染、ゴミ処理などの環境問題を考えるとき、これらの対策の一つである環境負荷低減から、環境にやさしい生活の有り様つまり人と自然との関わりを生活のレベルで見直すことが求められます。
 自然環境のシンボルであるホタルは山口県の天然記念物であり、人と自然のバランス関係を図る格好の生物です。また、農業においては食品の安全性からも地産地消が叫ばれ、健康に良い旬の食べ物が確保される循環型の農業形態が注目されています。そこで、ホタルの自生環境と農業形態の関係を調べることによって、これからの地域づくりにおける自然と生活とのバランスのとれた関係を考えてみたいということで、この調査研究が計画されました。
 今回の調査研究には、農業土木専攻の山口農業高校・大津久美教諭と生徒さんが学科研究として取組まれます。大津教諭は、棚田研究のほかグリーンツーリズムなど農業経営の明るい未来を目指した研究テーマにも挑戦されています。

1. 目的
  山口県の中央部を流れる椹野川流域において、農業形態の状況とホタルの自生環境を調査する。 これにより、農業形態がホタルの自生環境にどのような影響を与えているかを明らかにする。 

2. 担当
  ・山口県立山口農業高校 大津久美教諭研究室(調査研究)
  ・やまぐちホタルネット事務局(企画・サポート)
  ・NPO法人まちのよそおいネットワーク(資料提供)

3. 期間
  平成15年6月?12月(12月やまぐちホタルネット総会・報告会)

4. 内容
(1) 椹野川流域の農業形態調査
   椹野川流域における農林業の事業形態のデータベースは、山口農林事務所から資料提供を受ける。また、椹野川支流のデータは、山口県河川課から資料提供を受ける。これらの資料および現  地確認調査から、椹野川流域の農業形態と水系の関係を読み取り、農業固有の形態とため池、河  川の規模、水裏、水温などの関係を明らかにする。
(2) 椹野川流域のホタル発生状況と自生環境調査
   椹野川流域のホタル発生状況は、昨年、一昨年実施したNPOまちよその調査報告書を参考とする。また、やまぐちホタルネット会員、山口ホタルの会の情報も活用する。自生環境について  は、やまぐちホタルネット岡迫会長、山口ホタルの会児侠会長から資料提供を受ける。
(3) 農業形態とホタル自生環境の関係調査研究
   (1)、(2)の調査結旺は、椹野川流域マップまたは模型にプロットし、農業形態とホタル自生環境との関係を分かりやすく表示する。このマップまたは模型をテーブルに置いて、ホタルネット関係者が合同でディスカッションし、相互の因旺関係などについて意見交換する。意見交換の  場は、やまぐちホタルネット総会・報告会とする。
5. 報告
  調査、研究内容は、やまぐちホタルネット総会・報告会で発表する。また、報告書はNPO法人まちのよそおいネットワークホームページに掲載するとともに、やまぐちホタルネット会報(特集 号)として印刷し、会員および関係先に配布する。

 これからの循環型地域社会の形成を目指すためには、生態系が成立した自然環境への接し方と日々の生活のあり方を考えることが重要です。加工品の利便さと手作り品の味わい深さ、週末のゆったりした生活と地域でとれる旬のスローフード、多忙な日々における便利なファーストフードなどについて、決して偏ることのないバランス感覚を養うために、自然の営みを人の生活との関係で再考してみることも必要ではないでしょうか。



編集後記

NPO法人発足以来5期目となる2003年度を迎えました。7月5日に開催しました総会では、予定時間を大幅にオーバーし、活発な意見交換が行われました。総会後の茶話会では、NPO法人まちよそが今後どのような方向に向かうのかといった重要な議論でもありました。「デザイン」ということを意識した、身の丈に合った活動をといったまちよその原点に留まったものとするのか、少々無理をしてでも幅広いものとするのかといった意見の相違が見られたように思います。参加者の意識の違いはやむを得ないことです。お互い認め合うことから出発することになるのだろうと思います。
自然志向のやや強い者たちが大寧寺でのフォーラムを企画しました。ごった煮的な内容となっていますが、様々なことが繋がって、はじめて心地よいものが生まれるのではないかと考えています。地元の地域づくりへの支援や、今年度計画しています日置町を対象とする循環型地域づくり研究のきっかけづくりにならないかと考えています。
多くの皆さんの一層のご支援とご協力をお願いします。(東)