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ニュースレター 第21号


“インターネット賞”試行する!

これからの審査方法の一手法にならないかということで、インターネットを利 用した「98手作り景観賞 インターネット賞」の審査を実施しました。写真では 正確な審査はできない、画像データであるため時間がかかるなどといったことか ら、ホームページまではアクセスしていただいたのですが、実際に審査してくだ さったのは、わずか37名とやや残念な投票状況となってしまいました(後で判明 したのですが、投票できないケースもあったようです。失礼しました。)。  審査の結果は、「山口サビエル記念聖堂」が13票で、12票の「徳佐の家」を 押えて、第一回目となる「98手作り景観賞 インターネット賞」を受賞しました。  審査に参加してくださった方々の属性は、次のとおりです。性別では、女性が わずか6名と、ほとんどが男性でした。年齢別では、30代が最も多く15名で、40 代8名、20代7名、50代6名で、70代の方も1名参加していただきました。  次に、各施設に寄せられた主な感想を転載させていただきます。

阿武町立奈古保育園 ・自然にマッチした外観と温かさを感じされる材質で、心豊かな子どもになれそ う。こんな保育園に通いたかった。 ・風が運ぶ四季の香り、草に花に木に土にそして小さな生物たちに直接触れ、人 間が自然の一部であることが幼い時から認識できたなら、きっとよりよい環境が 子孫に受け継がれていくのではないでしょうか。豊かな感受性とあるがままの個 性をそのまま受け入れる、そんなふれあいが自然と生まれそうな生活空間であり アプローチであると感じました。 ・奇をてらうことなく素直にまとめられていると見受けられる点に、好感を持ち ました。また、設計者の中心的利用者(園児)への配慮が、特によく形として表 現されていると感じました。

山口サビエル記念聖堂

・他の作品も力作ぞろいですが、今回は、町の景観に与えた影響の大きさ作品の できばえから考え、ザビエルを押します。 ・市街地からも塔を見ることができ、街のシンボルとしての役割を十分に果たし ている。山口市と言えば“サビエル記念聖堂”というイメージがあり、その歴史 的役割を果たしてきた聖堂の再建は地元住民にとっても山口県にとっても喜ばし いことである。 ・今までの先入観にとらわれない斬新なデザインで気に入っています。

山本邸 ・公共の建物は、十分な費用をかけ、いいものができる。当然のこと。やはり、 個人宅にて周囲の景観とマッチさせるのはなかなかできないことと思います。と いうことで、山本邸をえらびました。

徳佐の家

・在京のデザイナーである息子さんのアイデアを随所に取り込んだ徳佐の家は、 息子さんとUターンを待ち望む老夫婦との心温まる親子関係を物語るように、田 園景観に溶け込んだ外観と収まりのよい間取りを持つ秀作でした。 ・この地域の住宅の特徴である赤瓦と杉下見板張りを用いることにより、周囲の 農家群に完全にとけ込んでいる。しかし、平面構成は大胆で、ポリカーボネイト 板に覆われた半屋外空間、ガラスの通路などの新しい素材を使った実験的な試み が多く盛り込まれている。まさに温故知新な住宅と言える。 ・本当にさりげなく徳佐の風景に溶け込んでいるように見えます。それでいて窓 の取り方、夜の照明のあり方がとても洒落ています。ゆったりとした地方での、 こころが休まる暮らしが想像できる気がしました。 また、今回の取組に対して倉敷市の方から次のようなメッセージがありました。 ・私は岡山県在住で、山口県の建築に関しては、殆ど知識がありませんでした。 ふとしたキッカケでこの企画を知り、さらにこのような大変すばらしい建築群を 拝見するにあたり、山口県ならず中四国全体の建築レベルの向上にもつながるこ の企画をされた関係者の方々に大変敬意を表するものであります。 今後も、こうした企画をお続け頂きまして、さらには中四国(あえて全国とは申 しません、風土が違いすぎるので。)地域での統合企画となれば、(中部建築賞 の様な)すばらしいと存じます。  やや参加者が少なかったことが残念ですが、今まで私たちと余り結び付きのな かった方まで投票いただき、適切な感想まで寄せてくださいました。ありがとう ございました。今回の問題点を整理して、次回も実施の方向で考えていきたいと 思っています。諸準備をした世話人の瀬口さんお疲れ様でした。


“98手作り景観賞”受賞施設決まる!

“98手作り景観賞”の審査の概要を報告させていただきます。  7月10日から9月15日まで“98手作り景観賞”の審査対象施設を公募しました ところ、「たてもの」部門34点の応募がありました。これらの応募作品をパネル 化し、9月27日から10月25日にかけて、下関、長門を皮切りに県下7つの会場で 審査会を開催しました。会場内に掲示した応募作品パネルを一般市民の方々に見 てもらい、3点選んでいただきました。921名の市民による審査の結果、上位3 施設を「優秀賞」としました。受賞した施設は次頁のとおりですが、若干のコメ ントを申し上げます。  「阿武町奈古保育園」は、建物に使用されている木製建具や硅藻土塗りの外壁 など材質感溢れる材料が子供のための施設として、柔らかさやを優しさやを表現 しているといった点が評価されたものと思われます。「山口サビエル記念聖堂」 は、宗教施設ならではの大きな屋根の表現が山口の町並みを意識してデザインさ れ、新しい形態として同じ地に甦ったことが評価されたものと考えられます。 「やまぐちリフレッシュパーク総合体育館」は、大きなヴォリュームを克服する ために、軸線を変えたり、形態に変化をつけるなどの工夫により、周辺の山並み との調和が保たれていることが評価されたものと思われます。  さて、世話人が現地を調査して推薦する施設に贈る「世話人賞」として3施設 選定させていただきました。これは、現地を見ない審査でよいのか、グループと しての主体性はどこにあるのかといったご批判に応えて1995年度より実施してい るものです。県下を2つのブロックに分け世話人の有志が、一般参加を呼びかけ た上で現地見学を行いました。その後、世話人で議論した結果、3施設選定させ ていただきました。それぞれの施設の詳しい推薦理由は活動報告書で報告させて いただくこととして、簡単なコメントを申し上げます。  「 山本邸」は、使用されているタイル、下見板、コンクリート塀、屋根鋼鈑 等の扱いが丁寧で、材料の持つ質感の美しさやディティールの美しさがこの住宅 のシックな雰囲気を強調し、町並みに溶け込むような落ち着いた形態と色彩にな っており、周辺住宅地の雰囲気にふさわしい表情を創り出しています。 「徳佐の家」は、一見、北部農村地域にどこでも見られる農家住宅のように見え ますが、以前にあった農家住宅の面影を赤瓦で葺いた切り妻の屋根とシンボルツ リーに残し、外壁の漆喰と板壁とガラスとの構成で斬新さを出しています。 「防府市地域交流センター(アスピラート)」 は、施設の機能からくる大きなボックス状の壁面が既存の町との不協和音を発す る可能性がありましたが、大きな吹き抜けをもつガラスのアトリュームを配置す ることによって、この空間が施設や駅の利用者の通り抜けや待ち合わせ場所とな ったり、近隣の商店街とのつながりを意識した交流空間となっているため、全体 のヴォリュームを減少させることに成功しています。  以上、“98手作り景観賞”の審査の概要を報告させていただきました。さまざ まな形でお世話になりました皆様方に心からお礼申し上げます。ありがとうござ いました。 98手作り景観賞・審査結果・施設名称・施主・設計者・施工者一覧 応募作品数…34点

  《優秀賞》
    
施設名称:阿武町立奈古保育園(阿武郡阿武町)
施主:阿武町
設計者:有限会社 堀設計事務所
施工者:株式会社 小橋組

施設名称:山口サビエル記念聖堂(山口市)
施主:宗教法人 カトリックイエズス会
設計者:コンスタンチノ・ルジェリ/ルイジ・レオーニ
株式会社 AKi建築設計事務所
施工者:清水建設株式会社広島支店

施設名称:「やまぐちリフレッシュパーク」総合体育館
施主:山口市
設計者:株式会社 梓設計
施工者:鴻池組・旭建設工業・鴻城土建工業共同企業体 《世話人賞》
施設名称:山本邸(山口市)
施主:山本一誠
設計者:崎西かつみ建築設計事務所
施工者:株式会社 今田工務店

施設名称:徳佐の家(阿武郡阿東町)
施主:白川美平
設計者:鈴木義一
施工者:中島工務店

施設名称:アスピラート(防府市)
施主:防府市
設計者:防府市、株式会社 日本設計
施工者:鹿島建設(株)・中村建設(株)・長沼建設(株)共同企業体

山口NPOサポートネットワーク発足する!

 来る12月5日、山口県における市民が行う自由で自立した活動の発展を目指そ うと「山口NPOサポートネットワーク(通称:NPOネット)」の設立総会が 開催されました。このNPOネットは、NPO同士のネットワークによるNPO の連携をもとにして、自己研鑽や山口県内の多くの人たちとの横のつながりを広 げていくためのサポート機能を持つものです。来年度、NPO法人の認証を目指 している我が「まちのよそおい・ネットワーク」も世話人の皆さんの了解を得 て、早々に会員となりました。(東 孝次)