N 山口県庁本館棟

都市街路のパークロードをゆったり上り、曲がりきった正面、周辺の深い緑の山々を背景に県庁舎群が位置している。東面南面に水をたたえた掘を持ち、幕末の旧山口藩庁門、大正期の旧庁舎・旧議会棟(1.2.)を抜け、広い中庭をはさんで最も奥まった場所に大きなヴォリュームの高層棟が建っている。こうした周囲に対して威圧感のないようになされた配置計画、緑と水と歴史を取り込んだ屋外計画は個性ある地方都市の官庁建築のあり方に一つの方向性を与えた。また外装タイルの萩焼に似た色調は、周囲の山並み、町並みとすぐれた調和を見せ、景観的配慮が好ましく映る。1階の県民ホール、15階の展望ホールなど県民がくつろげる空間を提供しており、新庁舎は完成以来山口の新しいシンボルとして県民に広く親しまれている。
 N 山口県庁本館棟
昭和59年
山口県県庁舎建設事務局・鞄建設計
大林・鹿島・竹中・間・鴻池・共同企業体
山口市滝町1−1
SRC造地上15階地下1階
BCS賞受賞