M.下関市地方卸売市場唐戸市場

関門大橋を東に望み、北側の後背地には海峡の守神である亀山神社が緑をたたえている。これは、古くから市民に親しまれてきた歴史ある市場の建替えである。 市場棟は、北側3階建ブロックと南側2階建ブロックを大屋根が軽やかに覆った形である。ストランドケーブルとPC版による張弦梁・斜張式吊構造が採用されており、内部には空間に緊張感を、外観上は視覚的な軽やかさとシャープさを与えている。また、屋上が海峡を望むことのできる芝生広場になっているのは、密集した市街に大きなゆとりの空間を形成した意味でも優れた計画と言えよう。大きな吹き抜けを持つ内部は、活気のある市場が見通せるよう、見学者デッキが配されている。 駐車場棟は、全体のスケールを巨大化させないよう別棟3階建となっており、市場棟へは連絡ブリッジによって繋がれている。海そばのボードウォークとも連携が図られ、海峡の風景を眺めながらのアプローチはとても心地よい。
M.下関市地方卸売市場唐戸市場
卸売市場・駐車場
2001年(平成13年)
池原義郎・建築設計事務所(設計)
斉藤公男+構造空間設計室(構造)
戸田建設・永山建設・野口工務店共同企業体
プレキャスト・プレストレストコンクリート造、RC造
下関市唐戸町5-5(市場棟)阿弥陀寺町(駐車場棟)