6 山口県労働金庫下関支店(旧不動貯蓄銀行下関支店)

交通の要衝、商都下関の繁栄の象徴であった旧銀行街の一角に位置して建つ名称も不動貯金銀行、日本貯蓄銀行、協和銀行となり銀行合併、改称の歴史が窺え、S48年より労銀が使用している。内部も改造され銀行特有のホール吹き抜けもなくなり、地下室等も使用されていない。正面外観の仕上げは基壇と玄関戸口廻りが石造で、残りは目地デザインを施すことにより、石造の趣きを見せたモルタル仕上げである。建物正面の3分の1を占める玄関は、その戸口を挟むように、先細りの2本のトスカナ式の円柱が設置され、その庇とモールディングにはアカンサス模様が刻まれている。全体として重厚な印象のする建物であるが、大正12年の関東大震災後、建築の「剛柔論争」を受け、基礎部分に免震構造を採用している。現在、こうした免震基礎を採用する技術が確立しつつあるのを見ると、この建物の先進性に驚かざるを得ない。
6 山口県労働金庫下関支店
    (旧不動貯蓄銀行下関支店)
 銀行
 1934年(昭和9年)
 関根要太郎他、岡隆一
 小幡慶次(免震基礎設計)
 不明
 RC造3階建地下1階
 下関市南部町21−23